病院は人間関係トラブルが多い?
ここでは看護師の離職理由のひとつである人間関係のトラブルについて説明します。
看護師の離職率がほかの業種よりも高いのには、さまざまな理由があります。
給与面や福利厚生に対する不満もありますが、女性看護師が多いこの業界では、結婚・出産・育児で離職する人も多いです。
その中でも最近多い離職の理由として、病院内での人間関係トラブルがあるのです。
離職の理由を看護師にアンケートした結果、個人的理由を除けば実に24.1%、4人に1人の割合で、人間関係と答えているのです(複数回答可)。
個人的理由以外の離職理由(複数回答可)
- 離職理由
- 割合
- 勤務時間が長い
- 21.9%
- 夜勤がつらい
- 17.8%
- 責任が重大・医療事故への不安
- 14.9%
- 休みが少ない
- 14.4%
- 上司(師長等)との関係悪化 ※
- 11.3%
- 雇用形態への不満
- 8.6%
- 同僚との関係悪化 ※
- 7.1%
- 給与面
- 6.0%
- 医師との関係悪化 ※
- 5.7%
- 福利厚生への不満
- 3.5%
- その他
(参照元:日本看護協会)※人間関係のトラブル
私も以前勤めていた病院では、自分も含めていろんな人間関係のもつれを見てきました。私の転職理由は違いますが、同じ病院内で人間関係がうまくいかなくなり仕事をするのが嫌になり、辞めてしまった人も何人かいます。どの会社でもあるのでしょうが、おそらく他の業種よりも病院は人間関係のトラブルが多いのはないかと思います。
☆私が見てきた病院内での人間関係の悪化
看護師同士
- いじめ、嫌がらせ
- のけ者にされる
- 男性看護師・医師との恋愛によるもつれ
医師
- 不倫、恋愛のもつれ
- パワハラ
- セクハラ
患者
- セクハラ
- 暴力、嫌がらせ
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一般企業でも同僚とのトラブルは少なくはないですが、ほぼ女性の職場であるナースの世界はさらに多く、しかも一度関係がこじれると長く引きずる事が多いです。また、その他にも医師や患者さんとかかわることも多いですから、そのぶん問題も多くなるのです。
これは大きな病院になればなるほど発生しやすくなっています。
子育て看護師に起こりうる人間関係のトラブル
育児と仕事の両立で奮闘している看護師は、それが理由で人間関係のもつれが発生することもあります。原因が自分にある場合もありますし、自分は悪くないのに起こることもあります。
起こりうるトラブル
- 夜勤や残業をしないことで、嫌味を言われたりする
- 育児との両立による疲れから仕事の能率が低下し、それを厳しく指摘される
- 結婚できない同僚から、子供がいて幸せな家庭に対する妬みが
トラブルを回避するには
- 保育所等に子供を預け、他の看護師と同じ仕事をこなす
- もともと残業・夜勤・休日出勤のない病院に転職
- 育児に対する理解のある病院、同じ境遇の看護師が多い病院に転職
- 育児が一段落するまで育児休暇をとる